November 12, 2004

低コスト

題詠マラソンの単行本化ということで、それが売れるかどうかで主催者側は頭を悩ましているかもしれない。自分的には売れないと思っている。消費者はシビア。
そこで、今年は参加者が3冊を買い上げるという形で赤字を抑えようという。個人負担が6000円程度なら、かなり良心的なイベントのような気がするけど、ウェブのことを考えると、読者がタダで読めるものに金を払うかどうか極めて懐疑的。
こういうとき、しみじみ子どもは強いと思ってしまう。幼稚園の学芸会がホールを借りて、しかも午前・午後の部入れ替え制にしなければならないほどの盛況ぶりを考えると、個人でチケットを売らなければならない世界はシビア。赤字を出さないということが自慢だと言っていた意味が何となくわかる。
初出しにこだわったり、著名な歌人にこだわったりする理由がここにあるのかも。つまりは、売れなければ赤字・・・
ごく普通に結社に会費を払ったり、こういう風にアンソロジーで出す分には個人負担は小さい。だから、趣味の世界として細々として続けていられる。ところが、いざ歌集を出版したりすると、まるで売れなかったら出せば出すほど生活を圧迫する。これではよほど余裕がある人でなければ続けるのは困難となる。
しかも、これだけたくさんの賞が大盤振る舞いされている裏側には、箔がつかないと宣伝価値もないのかもしれないとすら思ってしまう。スポンサーというわけではないけど、プロ野球みたいに赤字になってもよいという具合に選手を食べさせてくれるところがなければ続けられない。

正直、一冊二冊なら付き合いで買ってもどうということはないかもしれないけど、結社だ何だと付き合いを広げて、売買の関係性が成立することを考えると不毛だ。歌集を買ってくれるから友達とか?いやはや・・・
本末転倒。
生きるに必要のない世界だから、歌にいやしがある。ネットと同じかも。そういう意味で冷たいと言われるのなら、それも仕方がない。
それで、か。いきなり、歌集を出したら20冊買ってやると言われたと言ってやれと言われたのは・・・・そういう苦労をしたことがないからわからない。
オンデマンドで5万円くらいで出版し、10冊くらい知り合いに配っていたほうが合理的なような気が・・・
インターネット歌人のノウハウでも書いたほうが売れそうな気がするくらいだわ。

こーね・・・だから、ウェブで見ごたえのあるページをつくろうとしたり、アンソロジーだったり、やる側に意気込みがなければできないね。
イラスト一枚500円か・・・・シビア。
なんか、ようやく皆の言っていた理由が理解できるようになったあたし・・・
が、しかし、歌を詠んでいるだけなら金はかからんのよ。
世の中ってヤツは・・・

投稿者 Blue Wind : November 12, 2004 11:30 AM | トラックバック
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?