October 18, 2004

子どもすら静かにねむる金曜日まぶしき光屋根となりゆく

八十路にぞ近くなりける姑はイタリア語にて歌習いたる
生きるうち学ぶことこそひまつぶしトリミングから通信大学
ひねもすを鈴木重子にゆだねれば文字打つだけの時間が流れ
聴くだけでおびただしきも歌の数いくえに積まれ時間は足りぬ
けだるくも怠惰なわれは鬱蒼と晴れた空さえまぶしすぎると
離れては近寄りたくもまた離れ雲の流れのうつろうさまよ
消費する心の量の細ければ蝿いづるよりまだましなるか
神さまはあっさり描くこころもよう 甘栗に蛆 主婦は捨てたり
ひとごころひとと思えばややこしくものにたとえてさらさらと消え
あきらめを教えてくれたわが父をあらためて今みなおしている

ルカによる福音書 18. 9-14 「ファリサイ派の人と徴税人」のたとえ

ギャンブラー深追いすれば火傷するカードの意味を手に記したる
厳しくも破瓜の意味する傷跡は退廃という静寂のとき
あきらめは永久のみちなるしるしだとあらたないのち抱えて生きる
あきらめのわるいやつにはなるまじと父親ゆずりカードの腕よ
十字架よ光の中へ消えゆけと静かなみそら天へつづきぬ
静寂よそらの彼方にひらけゆくみちはつづきぬしあわせなみち
人生のあしあとの音ラジオから流れるような見知らぬ世界
淡々とひねもすはゆき吾のみちのんびりゆかば今の吾あり
退廃よ燃ゆる空さえ知らぬとは明るき夜には月に虹あり
さざめきは追われし者のあしおととわれを覆いし大波の去る

マルコによる福音書 9. 1-8

音のなき落雷なればウンブリア御座はひろがりまた狭すぎる
月の出も大いなる空ひろがれば気づかぬほどに気まぐれなのか
星一つ空の塵だと手毬歌つちの埃は綿帽子かな

アシジにて13日の金曜日つどえる人ら静かにねむる
子どもすら静かにねむる金曜日まぶしき光屋根となりゆく
退廃よ光の中に消えゆかばねむりの中で消えゆく光
ねむりゆく時のとまりし暗闇はあらわれしひと憐れむばかり
静寂よ暗闇の中たたずめば真昼の屋根は輝くばかり

コリントの信徒への手紙 二 11. 1-15 偽使徒たち

のんびりと話すパウロの話し声べらんめえかな聴いてみたしも
そだそだと民衆と化すわたくしは奏でるようないやしをもとめ

アンジェリコの受胎告知。
たくさんある中で、娘が選んだ絵。
案外、おちびの言うことのほうが正しいのかもしれない。
赤ちゃんの顔が怖い・・・・か。

あきらめよう。

退廃は美術館へとひろがりしみそらの彼方月の出を観る
神さまは生きているよとひねもすは投げやりな文字刻んでみても
アンジェリコうっすらと飛ぶ羽の音あかるき色はなないろの風

もう書けないよね・・・聖クララを見て、あんな風になったらいやだ、とか。つまりはさらしもの、という意味だと思う。見てしまった、ごめんなさい。ってか。

パウロ、カンバ〜ック、アンジェリコ、カンバ〜ック。ヘープミー。

ルカによる福音書 5. 33-39 断食についての問答

いくえにもたとえ話の書かれたるふふむ意味さえ生きてきこえり

投稿者 Blue Wind : October 18, 2004 01:23 PM | トラックバック
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