October 16, 2004

闇夜には西瓜冷やして客を待つ小さな店の量り売りかな

昼下がり国会中継眺むれば団地の中の総会のごと
カルザイの民族衣装眺むよう赤いネクタイ首相の色か
着物着て男・女がどうたらと挨拶むなし時代遅れか
大臣のショッキング・ピンクのスーツには牡丹の花の縫いとりはなく
タクシーの中で流れる国会は話のネタと憂さ晴らしだと
百年の歴史の中で皿洗い誰がするかと平和解決
国会に陳列されたメニューには過ぎた月日の缶対決か
親の世話誰がするかと年金は介護ぐるみでぬいぐるみ着る
子の世話は託児所つくると国会は外へ外へと母を駆り立て
家の中置き去りにした植木鉢花の値高く枯れるも早く
家の中排気音だに流れれば日陰の部屋は鬱蒼とする
窓の外うつろう景色を求めては寝たふりだらけ電車の座席
携帯の着信音に驚きぬ友達いるよとうざいほどかな
雑踏にとけゆく日には子どもすら迷子のように母のそばおり

テラスドア明るい日差し差し込めば一匹の蝿いつしか消えゆ
窓の外涼しげに秋風吹かば騒音さえもテレビに消えゆ
おきらくに上京しろと言われても平和な森を離れがたしと
一日を一年にして疲れてはさまよう波はストレスの渦

ホセア書 7. 11-12

サフィニアにコデマリの咲く民家では緯度の違いを知るよしもなく
オトくんの歩いているよな散歩みち日本生まれのミニチュア・ピンシャ
英語嫌いフライドポテトで大騒ぎ似たもの同士どこかで見たり
学生街旅立ちゆかば学生の夏を迎えり賑やかな道
温泉街旅立ちゆかば旗持ちの老人歩く教会の道
サンダルをつらくも履いて十二時間サンダル履いてまた歩く道

子ら連れてデパート行って出くわせば世間話のつづきのつづき
隣家の木留守番代わり見張り番勝手に頼む植木の見張り
おきらくにローカルな街住みたれば聖書読むヒマあるやもしれぬ
厚き壁外へ外へと押し出しぬ広い空なら窓辺明るく

生きるため歩き疲れた人たちはラッシュアワーに文句も言わず
クルマには自由があると言うように246は入れてもくれず
当たり前ちょっと違うと言いたいが言っても無駄な季節はめぐる

箴言 3. 7-10

外・外・外、内・内・内、中間は共有スペース。扉の向こう。
花の種風に運ばれやって来るそんな迷惑当たり前かな
花の苗通販で買うひとときはベランダの壁嵐壊しぬ
空・空・空、空を求めて三十階。地震の止めるエレベーターかな
人の渦見知らぬ人の暮らす部屋空は広がるもはや誰もいず

かたくなにわが世界だけまもるよな狭い壁みち窒息のやみ
壊されてつくられる壁いく世紀バカバカしいほど空は広がる
壁の道窒息したるアシジかな歩き疲れて壁の鳩穴
茫洋の空にたたずむ鳩小屋に陽は射すばかり木陰求めて
壁の道鎧兜で通過せし乗せたる馬はなおものがなし
ロボットの繰り出したるかゼンマイのカタカタ走るレールのうえで
窓の外みちゆく人のなき朝は旋回する鳥屋根のうえ飛ぶ
ピザゴーグ窓なき店で焼かれたるピザの匂いとアイスクリーム
壁の道住む人のない空き家かな錆びた扉は閉ざされたまま
闇夜には西瓜冷やして客を待つ小さな店の量り売りかな
フロントも客を残して消え去るか壁の道には閉された扉
きまじめに歴史の街の佇めばけだるいひざし容赦なく撃つ
デパートのセールのような垂れ幕の壁から下がる大聖堂かな
シーソーを眺めるようなバランスの不可思議な街煌々とあり

ヘンなところなのよね・・・やはり。

使徒言行録 2. 43-47 信者の生活

そういうことか・・・
アシジまで行くと自由だから・・・・

投稿者 Blue Wind : October 16, 2004 04:25 AM | トラックバック
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