May 08, 2004

ねむりゆく木々さえ耳を澄ませたるしみいる音はいづくに消えゆ

永遠と無限の意味を知っている花のいのちをつむぐゆびさき
美の世界永遠つむぐのこることおそろしき意味おちいる空よ
地に立ちぬ空はまわれり無限大無限につづく永遠のあり
たかが花されど花さえつむぎいぬ永遠という異空間かな

少しずつ切り裂くような言葉には無限の花のたちゆくがごと
言のはにひきこまれては逃げ出しぬ波打ち際の歌人なるかな
接触は火花となりき言の葉を無限に飛ばす核融合かな
いくつもの偶然の風吹きぬかばひねりくねりた白百合の葉たち
百合の葉のうねうねとした新緑は花びらの先うつし流れる
言葉とは見つめるものだと白百合は根のない茎で花を咲かせる
華道家の死に絶える花永遠と言い切るがごと厳しくもあり
美のために永遠のため無限さえ咲かせるために切られてしまった
躊躇いは明日の切り口増やすため可憐な花は咲いてくれるが
たかが花されど花さえあっさりとためらいもなく美をつむぎゆく
永遠は残酷なのだという花は美しきさま剣に載せて

假屋崎省吾作品への感想。

ヨハネによる福音書 6. 60-71 永遠の命の言葉

残酷で壮大な美というのもある。

生きた意味必死に証す花もあるもの悲しくも美しくもあり
花は咲くくれどもくれども花は咲くいのち燃やせと華道家は言う
幽玄はもの悲しくてはろばろと咲かせる花は首ばかりかな
明日のこと刹那的にも美しく咲けばいのちは幽玄の庭

幽玄の美。

箴言 31. 8-9,30

幽玄の美との闘い。

孤高にも音悲しくてステファンの民族の音ノマドの音よ
遊牧をすぎゆく日々のものがなし静かな調べノマドの涙
そよそよと笛の音する大地にはしみわたるほど澄んだ空かな
静けさにものおもいする木陰には夕暮るる空雲は流るる

マラキ書 3. 6-7

ねむりゆく木々さえ耳を澄ませたるしみいる音はいづくに消えゆ

投稿者 Blue Wind : May 8, 2004 02:02 AM | トラックバック
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