April 19, 2004

人生をほんのすこしとあきらめて砂踏みゆかば波はさらえり

初夏想う暑き春日にサフィニアの苗を植えたりツツジ咲く庭
長靴の厚き底さえ貫通す棘のある木の草にしづもる
こじんまりお行儀よくも咲いている蒲公英の花つつましやかに
アザレアの八分咲きなる春の日に木蔭に埋もる白き躑躅よ
父さんに苗を頼めば花の名を忘れて2回電話が響く
世の中は上には上がいるものといつも思えり平和な春日

くもりぞら雨の降らない暗い空風も吹かずに草横たわる
熱帯のうだる空気に似たる日は雨も降らない風のない朝
太陽の虚ろな日には白き空黒黒として灰色の町

さらさらと鳩の絵えがく吾子の手は鉛筆だけが握られている
やさしさに溢るる鳩のおかおにははらりはらりと桜の花降る
精密に幹を描いて春鳩はおさなき顔でたたずんでいる

使徒言行録 7. 1-53 ステファノの説教

床の上落書きされて泣いていた日々のなつかし吾子は育ちぬ
絵のことはもうわからぬと父母はまぶしげに吾子ながめ想いぬ
この母にどうして吾子の生まれたる筆折る母は色彩のみち
朴訥に折られた筆のつづくみちよもやまさかと不可思議に思う
親は親子は子にてすすむみち螺旋のようにうねる風みち
風のみちくねくねとするみちのない天翔ける虹おとづるように

蚊帳の外のんびりながむくまのむれ蜂蜜なめて日々をすごせり

哀歌 2. 17-22

哀しみに打ち暮れたとてひねもすはのたりのたりと過去に沈めり
絶望は哀しみとなりせつなさは憐れみとなるみこころのうち
うち沈み輝ける波荘厳にくりかえさるるわがこころかな
人生をほんのすこしとあきらめて砂踏みゆかば波はさらえり
絶望と希望にじめり黄金の夕陽のゆるる虚空の波よ

コリントの信徒への手紙 14. 20-25

ぼんやりとすぎゆく日々は軽やかにオトは吠えたりランチタイムと

投稿者 Blue Wind : April 19, 2004 02:17 PM | トラックバック
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