27. 27-36
「お前の富、商品、物品、船乗り、水夫、水漏れを繕う者、物品を交換する者、船上のすべての戦士、すべての乗組員たちは、お前が滅びる日に海の真ん中に沈む。
水夫たちの叫び声で、町を取りまく地は震える。
櫂を漕ぐ者は皆、その船から降り
船乗りと水夫たちは皆、陸に立ち
お前のために声をあげて、いたく泣き叫ぶ。
彼らは頭に塵をかぶり、灰の中で転げ回る。
彼らはお前のために頭をそり
粗布を身にまとい
お前のために心を痛めて泣き
痛ましい悲しみの声をあげる。
また嘆きの声をあげて、哀歌をうたい
お前のために挽歌をうたう。
誰が海の真ん中で
ティルスと同じようになっただろうか。
お前は海を越えて商品を輸出し
多くの国々の民を飽き足らせ
豊かな国と産物で、地上の王たちを富ませた。
今、お前は海で難破し、水中深く沈んだ。
お前の積荷とすべての乗組員は沈んだ。
海沿いの国々の住民は皆、お前のことで驚き
王たちは恐れおののき、顔はゆがんでいた。
諸国の民の商人は
口笛を吹いて、お前を嘲る。
お前は人々に恐怖を引き起こし
とこしえに消えうせる。」
28. 1-10
主の言葉がわたしに臨んだ。「人の子よ、ティルスの君主に向かって言いなさい。主なる神はこう言われる。お前の心は高慢になり、そして言った。『わたしは神だ。わたしは海の真ん中にある神々の住みかに住まう』と。しかし、お前は人であって神ではない。ただ、自分の心が神のようだ、と思い込んでいるだけだ。お前はダニエルより賢く、いかなる奥義もお前には隠されていない。お前は知恵と悟りによって富を積み、金銀を宝庫に蓄えた。お前は取り引きに知恵を大いに働かせて富を増し加え、お前の心は富のゆえに高慢になった。
それゆえ、主なる神はこう言われる。お前は自分の心が神の心のようだと思い込んでいる。それゆえ、わたしはお前に対して諸国の中でも最も暴虐な外国人を立ち向かわせる。彼らはお前の知恵の誇りに向かって剣を抜き、お前の栄華を汚し、お前を陰府に突き落とす。お前は海の真ん中で切り倒されて死ぬ。お前は自分を殺す者の前でもなお、『わたしは神だ』と言い張るのか。お前は人であって、神ではなく、切り倒す者の手にある。お前は割礼のない者として、外国人の手にかかって死ぬ。まことにわたしがこのことを語った」と主なる神は言われる。