February 28, 2004

やすらかな眠り

川崎さんというのは、川崎写真館のおじいさんで、長い間、主人が主治医をしていました。もう、まいにち誰かが亡くなるのが日課のような生活の中で、川崎さんのことを考えるととても救われます。
最期に神父さまをおよびして、お世話になった人たちすべてに、家族に、感謝の言葉を述べて静かに息を引き取りました。ただそれだけのことなんですけど、未だに救われます。
長い間、土浦市や霞ヶ浦の写真を撮り続け、それがお店に飾ってあるそうです。うつりゆく風景。かわりゆく街の姿。今でもご家族が川崎さんの後をついで街の風景を撮影されているそうです。
川崎さんが亡くなったときには、みんなウルウルウルウルしてしまって、主人もウルウルしながらその話をしてくれました。こう・・・壮絶な”当たり前”の多い中で、救われるんです。

いきなり?死に遭遇してしまった人たちの過酷な現実の話ならいくらでもあるんですけど、やすらかな眠りの話となると、川崎さんのお名前くらいしか浮かびません。いのちが助かってありがとうという話はたくさんあるんですけど、川崎さんの場合、なにかどこかが違う。こう、自分が直接お世話になったとか、そういうことはなにもないんですけど、なんとなく救われてしまったという・・・ほかの人たちもそうだと思うんです。ぜんぜん関係のない人たちまでウルウルウルウルしていたという・・・川崎さんがなにか特別な感動的なことしたという逸話はなにもないんです。

世の中の人がみんな川崎さんだったら、日本の現状もあっという間に解決するとは思うんですけど・・・とおい。

投稿者 Blue Wind : February 28, 2004 11:56 AM
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