March 07, 2006

今は昔?

エステルの書は、ペルシアで暮らすユダヤ人の話。

エステルは早くに父親を亡くし、父の伯父に育てられた。そして、ユダヤ人であることを隠して、エステルはペルシアの王妃となる。ところが、育ての親でもある父の伯父が、王の高官にひれ伏して挨拶をしなかったという理由でユダヤ人全員が殺されるという陰謀にはまってしまう。

そこが不思議なんだけどね・・・その人が気に食わないというだけの理由で、どうしてユダヤ人すべてが迫害されてしまうのか。

いずれにせよ、エステルのおかげでユダヤ人はその難から逃れる。

***

その次の話は、マカバイの書。これは途中。しかも、共同新訳の聖書には出てこない。この話は、さすがにどこも初めて読む。

まだ、さわりだけしか読んでいないけど、アレキサンドロ大王時代から始まり、その後、アンティオコ4世(エピファネ)の時代には徹底的にユダヤ人が迫害され、ヘレニズムを受け入れないユダヤ人たちは死刑にされた。このため、急進派というか、追っ手を逃れて集まったユダヤ人たちが大軍を相手に仇討ちをしてまわる。その頃には徹底的に神殿は破壊しつくされ、エルサレムの神殿ではゼウスが祭られていたらしい。

マカバイたちの軍団はまるでテロリストのようでもあり、宗教的危機に対しての徹底的な抗戦。聖戦のルーツをここに見る感じ。

改宗するなら死んだほうがまし、という理由で殉教者が相次ぐ。今から2200年くらい昔の話だが、9.11テロやイラク戦争を連想してしまう。実際にはもっと過酷だったのかもしれない。

なんか、こう・・・今に始まったことではないんだな、と中近東の人たちの気質を感じた。

投稿者 Blue Wind : March 7, 2006 11:28 PM | トラックバック
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