February 22, 2006

ダビデの時代

サムエルの書上下を読み終える。

昨日のサウルのポカの話のつづきから。
ヘルム(日本語で言う皆殺しと放火だろうな・・)が素晴らしいとは思えないが、それまではヘルムといえば仮に高価なものがあったとしても略奪せずにすべて焼き払っていた。ところが、サウルは民に強いことは言えず、神に背いて略奪を容認してしまう。その結果、神はサウルを王にしたことを後悔するようになっていく。

軍事力アップのために王を立てたいと言い出したのは人間のほうであり、その結果として、国は強くなっても王は民の財産を奪い、民を奴隷とするだろう、という預言がどこかに書いてあったが、まさしくそういう世の中に向かって前進していく。

そして、サウルを王にしたことを後悔した神は、新しい王としてダビド(ダビデ)を選ぶ。

ダビデがサウルに仕えるようになったという逸話は2種類あるが、おそらくは戦いで手柄を立てたというほうがその後の文脈に合っている。ペリシテ人の大男との一騎打ちの際、まだ兵にも出ない年頃のダビデがイスラエル人の代表となり、石礫を相手の額に命中させ勝利を得る。そして、サウルに気に入られて家来になる。

それから先が大変。
ダビデが油を注がれた者であることを知り、サウルをしのぐ人気を得るにつれ、サウルの乱心が始まる。なんでもないときには普通の王なんだろうけど、突如としてダビデを殺そうとして暴れる。

その後、ダビデはペリシテへ逃げ、サウルと王子のヨナタンは敵の手にかかって死ぬ。さらに、イスラエルとユダの対立は深まる。

ダビデの罪。これにより、ダビデの息子の反逆。
ダビデは、サウルもヨナタンももちろん息子のアブサロムも愛していたから、深い悲しみに襲われる。愛する者たちによって命を狙われる運命だったのだろうか。

どこの国にも似たような話があるのでは・・・
封建的な社会というのは、軍事国家の宿命なんだろうな・・・

投稿者 Blue Wind : February 22, 2006 01:57 AM | トラックバック
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