April 21, 2005

【短歌】 信号に時間の無駄を感づれば吾子も立派なしきしまの人

時深ししづまりかへる時計にぞ振り子は揺れるあわぬ刻み針
一声を「あいつら」といふ反日もかみあわぬまま背に暮るる山
白黒を決着つけしサッカーも黄金のとさか走りをる芝
おまぬけはふるき時代のたまものと窓に立ちたるをとめのにあふ
雨のまどからすの糞のとけゆかば走るみちにはとけゆく光
大胆にくるまのうえを飛ぶからす朝の電柱とまりぎにして
まっぴらだすったもんだのかけごえに遠吠えするも犬のごときか
イデオロギー高尚すぎて鐘の音つきて燃え出す紙幣のやうに
ごみのやまほしいというか物好きなイデオロギーのかけごえを聞く
列強になつちまつたか敷島は日本の旗のまんまるおめめ
馬鹿にしてバカになつてもバカバカし怒るからすはかあかあと鳴く
退廃はものゆくだるく永劫の背老いた人のあゆむ山坂
信号に時間の無駄を感づれば吾子も立派なしきしまの人
せつかちにせつつかれては夜の道をそろそろ走る信号をみし

投稿者 Blue Wind : April 21, 2005 04:26 AM | トラックバック
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