August 04, 2004

オブジェだけ売られていても無為というイルカは嘆く小さなくさり

久々に安否を問えば姑は暗証番号変えてるばかり
燃える陽はどこまで暑い夏の陽よカンカン照りにドッグランかな
久々にやることなきと尋ねれば病院通い休む間もなく
夏の陽は暑く燃えろと蝉は鳴く預金通帳眺める老後
こんなんでいいのかしらと思いつつ深追いすれば傷深まりし
子ら育つ幾年月の流れゆくひまさえ時はとどまりし人
蝉の鳴く木陰の道をゆっくりと隠れ家さがし吾子と走りぬ

財産管理と健康管理が老後の仕事らしい・・・あーゆううつ。

年寄りの雑誌をみれば安心の老後などとは書いてあるけど
健康で長生きしてる老後には生き生きなんてかつらの宣伝
精神の形骸化する屍はゆっくりとして死に絶えている
マネキンの髑髏となって歩きたる死者の世界を浮遊する島
ゆっくりと如雨露のような台風はゆっくりとして芝を育み

ルカによる福音書 5. 33-39 断食についての問答

あれはあれで、理想の老後なのかも・・・

何となくすっきりしない会話でもないよりましか暑き夏の陽
みんみんと蝉は鳴く鳴く夏のみちジージーまじりで車は走る
ひまわりのぶっきらぼうに咲いている玄関先をとおりすぎたる
陽はあちらうつむく花のまじりては夏のひまわり背を向けあって
今は夏明日も夏かと虫たちは夏の音色でドアから来る
同じ曲ボタン一つでながれだす怠惰な夏は残暑をむかえ
何もかもバカらしいなど思っても怠惰な夏は明日もつづきぬ
レジの前籠をのぞきぬ少なさに驚きもせぬ独り暮らしか
頑なに身を寄せ合って籠の中一人暮らしの黄色い値札
明日もまた黄色いシール選びてはレジに並べり見知らぬ人よ
あくせくと賞味期限を眺めては放置期間を計算したる
少しだけ白と黄色のシールには一日というひねもすのあり
一日は単品なるかひねもすは黄色いシール眺めてみたり

コロサイの信徒への手紙 1. 3-8 神への感謝

なんで黄色いシールが神への感謝なんだかわからないけど、あちらはあちらで神への感謝なのかもしれん。話が合わないから、疲れるだけなのかも。だんだん憂鬱になってきてしまう。

健康で長寿、豊かな老後、なんでしょう・・・なんでもいいや、関係ない。

透明のイルカはうつす向こう側波打ち際のあぶくのように
静止するキーホルダーは意味もなく売られるためにくさりをつけし
オブジェだけ売られていても無為というイルカは嘆く小さなくさり

ヨハネの黙示録 11. 15-19 第七の天使がラッパを吹く

投稿者 Blue Wind : August 4, 2004 04:22 AM | トラックバック
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