** Blue Wind ** - 『レ・ミゼラブル』の青空翻訳 -




序文

2004/01/15 (Thu)
『レ・ミゼラブル』

第一巻 ファンティーヌ


序文


神さまのお定めになった人の運命を多少加味したとしても、法や慣習に従い、社会が誰かに言い渡す地獄へ落ちろという今畜生判決、すなわち地球の文明の真っただ中に人工的に創り出される地獄があるかぎり、あるいは貧困による男性の品位(品性)の低下、飢餓による女性の汚職(売春)、希望の光の欠如による子どもの無力化(非行)といった3つの世紀の大問題があるかぎり、さらには世界のどこかで窒息しそうな社会が存在している可能性があるかぎり、少し意味を広げて言い換えれば、地球上に無知と貧困があるかぎり、『レ・ミゼラブル』の著書の本質が役に立たなくなるということは決してないだろう。

オート村の家にて、1862年。


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